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「子供のためのコンテンツをつくること」          cooma.exblog.jp

言葉と文化
by radiodays_coma13
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クリスマスの三角帽子
子供が二人とも風邪をひいてしまった。
下の子は初めての病ということもあり
それはそれは大変だった。
子供が二人いて、一人が風邪をひくというのは
そういうことなんだろうな。
誰か一人で食い止めることは至難の業。
というわけで、僕も伝染し、一週間がつぶれた。

子供が苦しそうに寝ているのをみていると
痛みを肩代わりしてあげることはできないと分かっていても
心は痛むわけで、不規則な呼吸に合わせていると
こちらまで眠れなくなり、寝不足からダウンしてしまった。

ようやく家族装置も復旧し
先の日曜日には家族らしくクリスマスツリーがお目見えした。
こんなにもクリスマスツリーが心温まるものだとは思いませんでした。
あれは自分が喜ぶものではなく、喜ぶ誰かの顔があって初めて
心躍るものなのですね。

クリスマスを経験したことのなかった私にとって
ツリーは陰惨な冬の夜の事件を連想させるだけのものでした。
おそらく、できないのなら、それを嫌おうという心理が働いていたのかもしれません。
「商売人にはサンタはこない!」と叱りつけられて師走の商売の手伝いをしている
子供にとって、クリスマスで賑わう商店街が忌まわしい景色でしかありませんでした。

ツリーにぶらさがる、サンタの虚構の笑い顔が憎たらしくて
友達の家のツリーのサンタの口に赤いマジックで血を描いたことがある。

母曰く、商売人のサンタは2ヶ月遅れでやってくる。
商売が忙しいので気を利かしているのだそうだ。
サンタの正体は「えべっさん」であるという衝撃の事実。
・・・確かに、少し似ている。
子供心に納得した。
ツリーは笹に化けた。

しかし、その僕が今、サンタを待ちわびている。
子供に何をプレゼントしようかと考えるだけで心が浮き立つ。
サンタなんかいるわけないと豪語していた僕の心に
純粋に子供を喜ばせたいというサンタが住んでいる。

上の子はサンタクロースを「三角さん」と言う。
三角の帽子を被っているからだろう。
確かに「さんたくろーす」と「さんかくぼーし」は似ている。

クリスマスツリーに「いらっしゃい」と書いた
三角帽子を被ったえべっさんの絵を貼ってあげたら大喜びした。

小躍りしながらハッピーバースデーのメロディにのせて
「いってまーせー、じーじー」と勝手な歌詞で歌を歌ってくれた。

それから何枚も欲しい物の絵を描いて吊るしていたが
それは七夕だろう。

なんだか色々まざって良い感じになっている。

プレゼントは何にしようか。
あれもこれもと考えて
あまり甘やかすのもよくないのかと思い直したりしたが
やっぱり子供の喜ぶ顔がみたい。
甘やかすのと喜ばせるのとは似ているようで違う。
「甘やかす」のは、いろいろ考えるのが面倒くさいので
とりあえず、子供の要求を呑むこと。
「喜ばす」というのは能動的で、
自らも子供の感情に参加して喜びを教え
ひいては一緒に喜ぶことではないかと思う。
そして喜ばせることはどれだけしても
いいのではないかというのが
子供と関わりたくてしょうがない僕の出した答え。
というわけで、子供と一緒に楽しめるものばかりにした。
ばかりということは、まさにプレゼントがひとつではないということ。
自転車と、組み立てて飛ばせる飛行機と、手作りの絵本
ぶつぶつと自分で言い訳をしながら、思うさまプレゼントを用意した。

ちょっとした風邪で、気をつけさえすれば
子供を失うことなんてないのは分かっているが
子供が健康で笑っている姿をみると
もう、それだけで、うれしくてしかたなくなる。
それ以上はなにも望まないという気持ちになる。
そして失うわけではないのに、
今のうちにやってあげられることは
全部してあげたいと思うこの頃である。

今年の三角さんは12月にやってくる。
by radiodays_coma13 | 2009-12-23 03:20 | ニュース
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